9801-BX2のクロックアップとCPU換装
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              はじめに。

     まず最初に、この改造記事を読んで行ったことについて、
     一切責任をもちません。ご自分の責任にてお願いします。

      コンピュータは改造すると当然保証が効きません。
  この改造結果による不具合について各サービスセンタに相談するのは
           絶対にやめてください。

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 IO DATAからCyrix 5x86−100MHzを使用した
PK−586x4という製品が販売されています。

 MELCOからもハイパーメモリCPUとかいう製品があったはずで、
これならメモリがたくさん載せられます。

 なので、安定と保証を求めるならばそちらをお勧めします。


 固いことを言いましたが、私の目の前のBX2は現在66MHzで快調に
動作しております。今のところDOS、Win3.1共に動いてはいるよう
です。

 しかしグラフィックアクセラレータを乗せていないとその速度がWinでは
体感しにくいようです。DOS上では快適に使用できるようになると思います。
もしもWin95を快適に使用したいという目的ならば、新しいマシンを買っ
た方が良いです。 ^^^^^^


注意:DOSの DEATH WING(清水亮 作)というソフトは、
2倍速以上のCPUでは経験的に必ずハングアップします。無改造AP2
でさえ飛びます。良いゲームなのに・・・。
もしも、持っていらっしゃったらご注意ください。


まず、以下にベンチマークを載せます。

・BX2 33MHz(CPU i486SX)の結果=================================

80X86 CPU Speed TEST v0.980 Copyright 1992 ZOBplus Hayami
DHRYSTONE 30000 LOOPS
Execute memory area: 4000:0000 ->4000:1C28
CPU Type: i486SX Not FPU Virtual86 mode

Ratio to the first PC9801 : 43.18
             Execute time : 01.60 sec.

Performance of 486-PC Ver1.77h(C)1992-1995 DysanKeihin
H----------------------------------------------------H
| i486SX Frequency  =  33.37 MHz   Machine:98  v1.77h|
|    CPUID Results  = GenuineIntel Fam 4 Mdl 2 Stp10 |
| Ecache Read Time  =  82 ns/dword ( 1.5wait, 49mb/s)|
| Ecache Write Time =  98 ns/dword ( 1.3wait, 41mb/s)|
| Memory Read Time  =  82 ns/dword ( 1.5wait, 49mb/s)|
| Memory Write Time =  98 ns/dword ( 1.3wait, 41mb/s)|
H----------------------------------------------------H


・BX2 50MHz(iDX2 25x2)の結果==================================

80X86 CPU Speed TEST v0.980 Copyright 1992 ZOBplus Hayami
DHRYSTONE 30000 LOOPS
Execute memory area: 4000:0000 ->4000:1C28
CPU Type: i486DX Virtual86 mode

Ratio to the first PC9801 : 56.17
             Execute time : 01.23 sec.

Performance of 486-PC Ver1.77h(C)1992-1995 DysanKeihin
H----------------------------------------------------H
| iDX2   Frequency  =  50.05 MHz   Machine:98  v1.77h|
|    CPUID Results  = GenuineIntel Fam 4 Mdl 3 Stp 6 |
| Ecache Read Time  = 111 ns/dword ( 4.3wait, 36mb/s)|
| Ecache Write Time = 132 ns/dword ( 4.6wait, 30mb/s)|
| Memory Read Time  = 111 ns/dword ( 4.3wait, 36mb/s)|
| Memory Write Time = 132 ns/dword ( 4.6wait, 30mb/s)|
H----------------------------------------------------H


BX2 66MHz(iDX2 33x2)の結果===================================

80X86 CPU Speed TEST v0.980 Copyright 1992 ZOBplus Hayami
DHRYSTONE 30000 LOOPS
Execute memory area: 4000:0000 ->4000:1C28
CPU Type: i486DX Real mode          <あ。

Ratio to the first PC9801 : 74.30
             Execute time : 00.93 sec.

Performance of 486-PC Ver1.77h(C)1992-1995 DysanKeihin
H----------------------------------------------------H
| iDX2   Frequency  =  66.72 MHz   Machine:98  v1.77h|
|    CPUID Results  = GenuineIntel Fam 4 Mdl 3 Stp 6 |
| Ecache Read Time  =  82 ns/dword ( 4.2wait, 49mb/s)|
| Ecache Write Time =  98 ns/dword ( 4.5wait, 41mb/s)|
| Memory Read Time  =  82 ns/dword ( 4.2wait, 49mb/s)|
| Memory Write Time =  98 ns/dword ( 4.5wait, 41mb/s)|
H----------------------------------------------------H

======================================================================

 BX2の改造についてまとめてみます。

  注:静電気に注意。

 まず、BX2のロットによって違うかもしれないことをいっておきます。
もとの486SXがフロッピーディスクの真下にあるなら後期型のようで、
私が改造したBX2は、その後期型です。そうでない場合は、参考までに。


1 クロックアップですが、

マザーボードの裏にある「2F1」のランドをジャンパーさせるだけです。
そのためには、マザーボードを取り出さなくてはいけません。
Cバスや、FDD、電源などすべて取り外してください。

BX2はPLLを使用しているので、ほんとにたったこれだけで、
25MHzが33MHzとなります。
動作の方も全く問題なく、33MHzのマシンと全く同じではないでしょうか


2 青いSocketにCPUを載せる場合ですが、

そのまま載せても動きません。これは元の486SXの動作を停止させるこ
とで、解決します。
そのまま載せても「ぴぽ」すら言いません。

* 生の486DX2を載せるのならば、Socketのそば、本体正面側に
 空きランドがあります。そこをジャンパさせるだけです。
(高松氏のBXの改造を参考にしました。)

 念のためにマザーボード裏の CPU B14番ピン(TMS)が、そこをジャンパ
させることで GNDに接続されている事を確認してください。

 5Vなので、かなりの発熱があり、このままではは熱暴走すると思います。
放熱板は大き目のもの、安全策なら放熱ファンを使用してください。
こちらでは大き目の放熱板を、放熱シリコンでくっつけて使用しています。


* 3又は4倍速CPUたとえばi486DX4-100  Am486DX4-100 AMD5x86P75-133
 などを使用するならば、Socketへは、5Vの電圧がかかっているようなので、
 3.45V 3.3VのCPUを使用するには電圧の変換ソケット(通称ゲタ)が
 必要です。

 またDX4相当の機能を使用するのに上記のDX2用のジャンパの他に
 さらにマザーボードに2本の配線が必要です。

マザーボード裏のCPUのピンに直接
 A13 と C14
 B13 と R17

 を、適当な線材でつなげてください。

 参考までに

  番号      信号    I/O   DX4相当ピン
 ----------------------------------------------------------
  A13    FERR#   O   NC(ルーティングに使用可)
  B14   UP#    O   TMS
  C14   NC     -   FERR#
 ----------------------------------------------------------

  なお、私はDX4相当のCPUをBX2につけたことはありませんので
 この改造をしてはいません。これは聞いたものです。
 B13とR17はちょっと資料不足で意味がわかりません。
 (WB/WT#関連らしいが、有効になるかどうか不明)



  また、クロックアップを行い外部33MHzにてWin95で通信を
 行うと、外部25MHzと比べて通信速度が遅くなっている例がありました。

  ちなみに無制御WB(ライトバック)では、安定動作しません。
 SCSI関係に弱い様です。

 さらに 33MHz化して、このIOのアクセラレータをつけて
 4倍速の133MHzに出来そうですが
 運によってはCPUがついて行かないようです。
 CyrixのCPUはクロックアップに弱い様です。

 25MHz*4=100MHz と
 33MHz*3=100MHz では

 下の方が体感的にはいいようです。
 なので、クロックアップ後にわざとPK−586x3を買うのも
 乙かもしれませんが、保証できません。

  こんどBX2にAMD5x86P75を載せてみたい
 と思います。さて、どうなるでしょう・・・・・・。

 まだまだ書く事は湧いてくるのですが・・・。
 やばい。こんな事ならなんぼでも書けるのに・・・。
 卒論は書けない・・・・・・。(爆)

以上成功を祈る。



          参考文献  ざべ1995 11月号
                にふ の過去LOG
cover
蘇るPC-9801伝説
永久保存版
2004/3/18 発売
\2,800 送料無料


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